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不動産売却

土地を売るとき、なぜ確定測量が必要?費用・時期と契約上の注意点

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土地を売るために、なぜ売主が測量費を負担するのでしょうか。目的は面積を測ることだけではなく、買主へ渡す土地の範囲を確かめ、引渡し後に「境界が違う」「塀がはみ出している」といった問題を持ち越さないようにすることです。ただし、測量すれば必ず隣地と合意できるわけではありません。必要な作業、費用と時間、決まらない場合の契約上のリスクを確認します。

相談者
相談者
土地を売るのに、測量だけで50万円ほどかかると言われました。やらないと売れないのでしょうか。
春日井シティ山本
春日井シティ山本
買主が買う土地の範囲を明らかにし、契約で約束した条件で引き渡すためです。通常は契約後に売主側で依頼します。費用と日程だけでなく、境界が決まらなかった場合の扱いも確認します。

売る土地の範囲を確かめて、買主へ引き渡すための測量。

当社が春日井市の一般的な住宅地の売却を進める際は、買主が決まって契約を結んだ後、売主側で土地家屋調査士に依頼し、決済までに境界を確認した確定図を買主へ渡す流れを基本にしています。ただし、必要性や日程の確認まで契約後に先送りするという意味ではありません。売出し前から既存資料と現地を見て、契約で何を約束できるかを確認します。

売買契約には、売主が隣地との境界を確認し、決済までに確定図などを買主へ交付する条項を設けるのが一般的です。不動産会社が紹介する土地家屋調査士などへ売主が依頼し、資料調査・測量・隣地との立会いを進めます。売主側でその作業を行う契約なら、通常は売主が費用を負担します。

  1. 売買契約で条件を決める測量と境界の確認、費用の負担、渡す図面、期限、予定どおり進まない場合の扱いを確認。
  2. 売主が土地家屋調査士へ依頼資料と現地を調査し、隣地や道路側などの関係者と立会い・境界確認を進める。
  3. 決済までに確定図などを交付契約で約束した境界の明示・図面の交付などを整え、代金決済と引渡しへ。

測量は、単に面積の数字を出すためではありません。どこからどこまでの土地を売るのかを確認し、買主が分からない境界のリスクを引き受ける状態を避けるための準備です。測量代をかけた分だけ高く売れるという話ではなく、売買の条件を整える作業として考えます。

春日井の一般的な住宅地では、確定測量に約50万円・約2か月を一つの目安として見込みます。分筆登記代は別です。調整に時間がかかる場合もあるため、売買契約で決める決済日には、その期間も見込む必要があります。
費用・期間の目安と、長引く場合を確認する ↓

既存の確かな図面を使い、新たな測量をしない場合もあります。
例えば、区画整理された土地などで境界を確認できる確かな図面と現地の状態がそろっていれば、その資料を使って取引する場合があります。ただし、「区画整理地だから必ず不要」「図面が1枚あれば十分」とは判断せず、資料の内容・現地との一致・契約条件を確認します。

「昔、測量した」「杭もある」はずでも、確認すると不足が分かる場合があります。境界杭が見つからないとき、復元や境界の確認をどう進めるかも整理しています。

隣地との認識の違いや、連絡が取れない所有者がいるなどの事情が既に分かっている場合は、契約後まで伏せておかず、売出しや契約の前から確認を始めます。すべての取引に法律上同じ測量義務があるわけではありませんが、契約で約束した内容は、決済までに履行できる見通しを立てておくことが大切です。

隣地との立会いで、境界の認識と未確認の問題を確かめる。

境界は、自分の土地と隣の土地を区切る線です。売主側だけで「ここまで」と決めれば、隣地の利用にも影響します。資料と測量の結果を現地で確認し、関係する所有者の認識に食い違いがないかを確かめるために、隣地との立会いを行います。

売主が長く住み、近所付き合いの中で分かっていたことも、買主には分かりません。相続した土地などでは、親同士で了解していたつもりの境目や使い方が、今の所有者にも同じように引き継がれているとは限りません。売主の「今まで困っていない」を、そのまま買主の安心にはできないということです。

立会いでは、線の位置だけでなく、塀や越境物についての認識、以前からの取り決め、連絡や協議の状況など、確認すべき点が分かることもあります。買主が心配するのは、面積の増減だけではありません。購入後、家を建てるときや住み始めてから、隣地との問題が表に出ないかも気になります。

もちろん、一度の立会いで隣人の人柄や将来のトラブルを判定できるわけではありません。大切なのは、実際に確認できたこと、未解決のことを分け、売買条件と買主への説明につなげることです。以前から近隣との問題がある場合も、測量だけで解決したことにせず、売却への影響を不動産会社と確認します。

枝の張り出し・塀の越境・共有の塀は、分けて確認する。

境界を越えて物が出ている「越境」と、塀を隣地と「共有」していることは別です。数ミリ・数センチのはみ出しでも、買主の建築計画や将来の塀の工事に関係する場合があります。位置だけでなく、誰の所有物か、どんな取り決めがあるかを確かめます。

例売却前に確認したいこと
木の枝が張り出しているどちらの木か、枝の範囲、手入れをどうするか。越境の有無だけでなく、対応を話し合えているか。
ブロック塀などが境界を越えている塀の所有者、位置と範囲、今撤去するか将来の建替え時などに対応するか、費用を誰が負担するか。
隣地と共有するブロック塀所有・管理についての資料や合意内容。将来、撤去・補修・造り直しをするとき、誰との合意や費用の調整が必要か。

境界が決まっただけで、越境物の撤去や共有の塀の扱いまで決まるわけではありません。塀を一方の判断で壊す前提にせず、所有関係と工事内容に応じて隣地との協議・合意を確認します。取り決めをする場合は、対象物、対応時期、費用、所有者が替わった場合の扱いなどを書面で明らかにし、買主への説明と引継ぎにつなげます。覚書があればどんな問題も解決するわけではないため、内容は専門家と確認します。

庇・雨どい・塀の地中基礎にも、越境はあります。具体例の図と、越境している側・されている側の対応、覚書の確認事項は、越境の具体例と、土地を売る前の対処で詳しく整理しています。

塀の線と、土地の境界が同じとは限らない。

確認する境界の線
現地の塀の位置
位置関係を説明する模式図です。塀が境界からずれている場合もあります。塀の所有者・越境の有無・境界の位置は、この見た目だけでは判断できません。

昔から使っている庭や塀、公図の線、登記の面積。どれか一つを見ただけで、現地の境界を確定できるとは限りません。境界標があっても、動いていないか、どの資料に基づくものかを確かめます。自分で標を動かしたり、新しく決めた位置に塀を造ったりせず、土地家屋調査士へ確認しましょう。

境界は、塀の位置や当事者の話だけで決まるとは限りません。
登記上の土地の区切りである「筆界」と、所有権の範囲が一致しない場合もあります。食い違いがあるときは、土地家屋調査士に資料と現地を確認してもらいます。

東京土地家屋調査士会:筆界と所有権界の違い →

先にそろえるのは、図面・現地・確認の記録。

見るもの確認したいこと
公図・地積測量図など土地の形、測量時期、座標や境界点など。古い図面が今の状態と一致するかも確認。
境界標・塀・道路・越境物図面の境界点が現地のどこか。塀や屋根、配管などが境界をまたいでいないか。
境界確認書・過去の資料誰と、どの線を確認したものか。道路・水路など公有地側の資料も含めて確認。

図面が見つからない場合は、あるものを持って相談すれば大丈夫です。売却の準備段階で、土地家屋調査士が資料と現地を調査し、追加で何を確認するかを整理します。地積測量図がある=今回の売却で測量不要、とも限りません。

測量の名前より、見積りに含まれる作業を確認する。

よく使う呼び方主に何をするか確認したい点
現況測量現地の形や面積などを測る隣地との境界確認まで含むかは別。作業範囲を確認。
境界確定測量資料調査・測量と、関係者との境界確認などを進める隣地、公道・水路、境界標、成果図面の範囲を確認。
分筆登記登記上1筆の土地を複数に分ける一部売却などの目的に合わせ、土地家屋調査士が必要な調査・測量と登記を検討。

「現況測量」「確定測量」などの呼び方だけで、費用や成果物を比べないことが大切です。道路側の境界確認や分筆登記、地積更正登記が含まれるか、追加作業は何かまで確認します。

春日井の一般的な住宅地では、約50万円・約2か月が目安。

当社の実務で見込む、確定測量の目安
春日井市の一般的な住宅地では、費用は約50万円、期間は約2か月を一つの目安にしています。分筆登記代は別です。隣地との調整状況によっては約3か月かかることもあり、すべての土地に当てはまる金額・納期ではありません。消費税や見積りに含まれる作業の範囲も、依頼前に確認します。

測量費用は、全国一律の料金表で決まるものではありません。同じ面積でも、残っている資料、境界点や隣接地の数、道路・水路、隣地所有者の状況、登記の必要性によって作業が変わります。ネット上の金額は、何が含まれているかを確認してから比べます。

見積りで聞くこと日程・費用に影響する理由
どの境界を確認する?隣地だけか、道路・水路側や関係する土地も含むかで調査と立会いが変わる。
誰との調整が必要?所有者が遠方・共有・相続中などの場合、連絡や必要資料に時間がかかる。
何を納品・申請する?境界標、確認書、測量図、分筆・地積更正登記などの範囲をそろえて比較する。
追加費用・期限は?再立会い、追加調査、登記や紛争対応など、当初見積りに含まれない作業を確認。

春日井市は、市が扱う道路の境界立会いについて、申請時に日程を設定し、通常は申請から2週間〜1か月先と案内しています。これは道路の立会い予定であり、測量全体が終わるまでの期間ではありません。資料調査や関係者との確認、成果図面・登記までを含めた予定は、担当する土地家屋調査士に確かめます。
春日井市:道路の境界立会いと申請案内 →

当社では、売却条件と必要な調査を整理し、土地家屋調査士と連携して進めます。正確な費用は、現地と資料に基づく見積りで確認します。売却代金から払う予定の場合も、支払時期が引渡し前か後かを確認し、先に必要になるお金を把握しておきましょう。
測量費も入れて、売却後に残るお金を整理する →

境界が確定しないと、決済・引渡しや契約に影響する。

2か月待てば、必ず境界が決まるわけではありません。
隣地所有者が不在で連絡が取れない、境界の確認に同意が得られないなどの事情で、確定できない場合もあります。既に行った調査や測量の費用、追加作業とその費用、引渡しへの影響を確認します。支払い・追加費用の条件は依頼時に、売買の日程がずれた場合の扱いは契約前に整理しておきます。

境界確認ができず、契約で約束した確定図などを期限までに渡せない場合は、決済の延期や条件の変更を買主と協議する必要があります。契約の条項や買主の判断・協議の結果によっては、契約の解除につながる可能性もあります。自動的に延期できる、解約になっても負担はない、とは言えません。期限・解除条件・費用などを、契約前に確認します。

東京土地家屋調査士会:境界に関する相談 →

境界を知ることと、建てられる土地か調べることは別。

境界が分かっても、建築基準法上の道路に接しているか、セットバックが必要かまで自動的に確認できるわけではありません。買主の建築計画や、土地を分けて売る予定があるなら、使い方の条件も一緒に調べます。
土地の購入前に確認する接道・セットバック・私道 →

庭や土地の一部だけ売りたい場合は、分筆する前に分け方を検討します。売る部分だけでなく、残す家の接道・建ぺい率・配管・住宅ローンも確認が必要です。庭の一部売却と、残す家への影響を図で確認する →

売却が難しい相続土地を、国に引き取ってもらう場合は?
相続土地国庫帰属制度では、確定測量図や境界確認書が一律に必須というわけではありません。ただし、土地の範囲・境界を現地で示せることや、境界等に争いがないことは必要です。測量を依頼する前に、法務局への事前相談で必要な資料を確認します。国庫帰属制度の条件と、準備にかかる費用を確認する →

売主が次にすることは、売却の段階で変わる。

売出しを考え始めた古い測量図・境界確認書・購入時の資料を探し、不動産会社へ見せる。杭が見当たらない、隣地との取り決めがある、連絡が取れない所有者がいることも伝える。測量の必要性と売却条件を先に確認する。
売買契約を結ぶ前必要な作業、費用負担、渡す図面、期限と未確定時の扱いを確認する。調査士の予定も聞き、約2か月という目安だけで引渡し日を約束しない。
契約後・測量中進捗と、まだ確認が取れていない関係者を確認する。遅れや認識の違いが出たら、決済直前まで待たず不動産会社と調査士へ連絡し、買主との日程・条件調整につなげる。

最初の相談では、「この土地の売却を考えています。図面はこれがあり、境界について分からない点はここです。契約までに何を確認し、いくら・どれくらいの期間を見込む必要がありますか」と伝えれば、話を具体化できます。資料がなくても、所在地と気になる点から始められます。

境界が決まらない場合は、未確認の理由を整理し、資料の追加調査、隣地との再協議、専門的な手続き等が必要かを確認します。紛争があるときは弁護士等の関与も検討します。手続きの利用が、そのまま売買の期限内での解決を保証するわけではありません。

相談者
相談者
先に測量を頼むというより、図面と現地を見てもらい、必要な作業を決めるのですね。
春日井シティ山本
春日井シティ山本
はい。費用だけでなく、売買で何を約束するか、引渡しまでに間に合うかを一緒に整理します。

春日井市の土地を売る前に、境界や測量を確認したい方へ
測量図、境界確認書、購入時の資料があればご用意ください。見つからない場合も、物件の所在地と気になっている点から伺います。売却の進め方は当社、境界の専門的な調査や登記は土地家屋調査士と連携して整理します。
土地の売却・境界について相談する →

売却相談・査定の進め方 →
古家付き土地は解体して売る?工事前の確認 →

資料確認:2026年10月21日。会話と図は説明のための架空のものです。個別の調査範囲・費用・登記・契約条件は物件や資料によって異なります。
参考:京都土地家屋調査士会:筆界の調査と表示に関する登記 →

代表紹介・仕事の考え方
山本直嗣
山本直嗣
春日井シティ不動産 代表
春日井シティ不動産マガジンの編集長です。春日井で育ち、柏原中学校・名古屋市立北高校・近畿大学を卒業後、マンション販売・売買仲介会社を経て、2005年に創業。不動産業歴30年。現在は、不動産の売買・買取・賃貸・管理を扱っています。趣味はラグビー。「春日井の不動産や暮らしのことなら、シティマガを見れば分かる」。そんなサイトを目指し、日々の仕事で得た経験をもとに、不動産の知識や相場、地域情報、身近な出来事などを発信しています。
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