日記

【先祖代々の土地を売る罪悪感】土地は売らずに守るべきか?売って整理すべきか?

山本 直嗣

実家や先祖代々の土地の売却について考える

先祖代々の土地は売ってはいけない!?

相続されたご実家をこれからどうすればいいか、悩まれる方が増えています。できれば売ってスッキリしたいのが正直なところ。でも、ご両親やご実家に対する思い入れもあって、今すぐ売るのも忍びない。売ったら先祖に申し訳ない気持ちもある。とはいえ、これからずっと維持管理することが金銭的にも心理的にも負担になっている気持ちもある。もちつづけたい気持ちもないわけじゃない。慌てて売る必要はないけど、いったいどうすればいいか?

時代が明らかに変わった

これから将来的に「値上がり」して資産価値が増える土地ならまだしも、もし「値下がり」していくような土地ならば、所有し続けるほど、資産価値は勝手に減っていく。先祖代々の土地を子どものために残しておいたのに、そんな土地はいらん。と子どもにはそっけなく拒否されたなんて話もよく聞くようになりました。都会の一等地の土地ならまだしも、土地の所有に対する価値観の変わり目の時代だからこその悩みでもあると思います。

長男として実家を売る罪悪感

私自身も長男として実家の売却を経験しましたので、その気持ちはよくわかります。親戚の目も気になるし、10年ほど売ろうか売らまいか悩んでました。結果、僕の場合は、母と熟慮の上に熟慮を重ねても結局スッキリとした結論が出せなかったものの、今しかないと思い切って売却の決断をしました。維持できずにごめんなさいとご先祖様に対する申しわけない気持ちが今でもあります。でも、売ることで心がすっきりしたことも事実です。

春日井の土地はこれからどうなる?

まず、今後の春日井市の人口は、2020年ごろまで増加を続け、その後は緩やかに減少するとともに、少子高齢化が一層進行することが見込まれています。ものの価格は、需要と供給のバランスで決まるわけですから、買いたい人が多ければ価格は上がり、売りたい人が多ければ価格は下がります。土地も、需要と供給のバランスによって価格が変動します。過去の土地神話が信じられた時代には、土地の値段は永遠に上がっていく、所有しているだけで資産が増えたわけですが、それは日本中みんなが土地を欲しがったからです。しかし、これからは少子高齢化などの要因で、家や土地を買う人よりも売りたい人の方が増えていきます。

「価値のある土地」と「価値のない土地」の二極化がすすむ

春日井は名古屋のベッドタウンという利便性のおかげで住宅需要がもともと高いのですが、地域性や土地の特性によって同じ春日井市内といえども住宅地でさえ「3倍以上」も地価が違うところもあります。山林や農地であれば3倍どころか値段がつかない土地も増えてきました。つまり「人気のある場所」と「人気のない場所」、「売れる土地」と「売れない土地」の差はますます開いていくのが想像できます。

まとめ

土地の所有と売却について考えてみましょう。金銭的な損得の話です。春日井の土地の地域性や特性、人の事情も様々なので、絶対的な正解はないですが、私の考えを述べてみます。これからも、人気が見込める土地や高く売れる土地ならば、売る理由がなければむしろ所有しておくべきでしょう。価値ある土地はいつでも高く売れるから慌てて売る必要はない。その逆に、高齢化がすすみ、人が減ってる、空き家が増えてる、そのような立地ならば、売れるうちに早く売っておいた方がいい。早く売ることこそ高く売るコツとなります。

ちなみにいまでもバブルのときならいまの倍以上の値段で買い手があったのになーというあのとき売っておけばよかったなーとかはよく聞く話です。いまはバブルの半値だったとしても売れるだけましかもしれません。例えば、今なら買い手が見つかる土地でも10年後にいざ売ろうと思ったときに買い手がおらず売れずに困る。ということは地域性や土地の特性によっては十分あり得る話だと思います。そんなことにならないように、いまから正しい知識を身につけて準備しておきましょう。子どもたちに残すなら、心理的・金銭的に負担にならない、価値のある不動産を。いまならまだ間に合います。

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