収入0、維持コスト年間80万円超の空き家が年間200万円超の収益アップに成功した事例

名古屋市内の借地権付き倉庫兼住居の収益化に成功した事例

借地権付き住居の売却相談がはじまり

お客様から、借地権付きの住居を売却したいと相談があったのは、今年の6月。

1年前に住み替えしたが、空き家のまま維持していて、現在、借地料と建物の固定資産税で年間の維持コストが約90万円。

先に、地主さんには、借地権の買取りを打診して拒否されたものの、承諾料の支払いを条件に第三者に売却するのはOKだということで、いくつかの不動産会社に売却を依頼して、借地権付きの建物として買い手を探すことにしたそうです。

でも結局、買い手は見つらないまま1年も経ってしまったわけです。

ちなみに、この建物は1階が倉庫、2階が住居という珍しい兼用タイプで、築30年くらいでまだまだ使用可能な建物で、希望売却価格300万円とのことでした。

本来なら、地主が借地権を解消するために、たった300万で建物買いとれるなら、ラッキーとも思うのですが、残念ながら、地主さんはその価値を認めてない。

300万円の倉庫兼住居が売れなかった理由

この物件、名古屋の郊外ではありますが、築30年の倉庫兼住居が300万というと一見安い。

でも1年売れないのには理由があるはずです。

あくまで借地上の建物なので、安く買っても、年間90万の借地料を払い続けないといけません。土地は自分のものにはならないし、築30年の建物のメンテナンス費用も考えると、300万円でも安い買い物かどうかはわからないと、買うのに二の足を踏んでも確かにおかしくはありません。

あと、もう一つ、依頼を受けた不動産会社は、ちゃんと広告活動をしていたのか?本気で動いていたのか?という疑問です。

最初の数か月は3組くらい案内があったそうですが、その後は無しのつぶて。借地権問題の解決というのは、一般の売買に比べて手間もかかるし、専門的な経験やノウハウが必要なので、大手の不動産会社などでもあまりやりたがらない仕事だったりします。

半年以上も不動産屋とやりとりしてないと聞いて、そのあたりも原因があると見ました。

今回の相談者のお悩みポイント

  • 売れなかったらどうしよう
  • 借地料の負担がしんどい
  • 借地料支払いができないと解約になる
  • 解約の場合、建物解体して土地明け渡し
  • 解体費用で200万以上はかかる
  • 借地権買取に地主が応じてくれない
  • 第三者への売却しか希望がない

相談を詳しくお聞きした時点では、第三者への売却というのも、私としてはあまりピンとこなくて、相談者のお悩みに対する解決方法が浮かびませんでした。最悪、このまま買い手が見つからない場合、借地料の支払いのマイナスが増えることを考えると、損失を減らすための消去法として、借地契約の解約も視野に入れることも一応お伝えしました。

私がお悩み解決の提案にあたり考えたこと

正直言うと、ご相談の時点では、問題解決への自信はあまりなかったのですが、地主さんの考えや状況次第ではあるけど可能性も感じたので、以下のことを踏まえて、市場予測をたて借地権の法的要件や利害調整など検討してみました。

  1. 住居の需要はないことはない
  2. 倉庫の需要は強くある
  3. 第三者への売却も不可能ではないがベストとは思えない
  4. なぜ地主が借地権買取の拒否するのか
  5. 最悪解約の場合、地主への建物無償譲渡の可能性はないか
  6. 地主さんが第三者への売却OKなら、転貸もOKでないか
  7. 建物賃貸ならもっと需要はある

今回のご提案内容

  1. 地主承諾条件で転貸で建物貸す
  2. 同時に売却でも買い手を探す
  3. 転貸NGの場合、地主に再度買取打診

結論から言うと、今回の提案については、建物で貸すのが、最大の収益化になると判断しました。

ただし、地主の承諾がいるので、承諾NGの場合は、再度、地主に建物買取を打診しましょうと。

同時に買い手が見つかればそれも良しと考えました。

ちなみに、賃貸の場合であれば、倉庫需要がかなり見込めたので、想定賃料として相談者の予想の約2倍でもいけると提示しました。相談者はかなりびっくりされてましたが。

今回の提案のキーポイントは、賃貸の倉庫需要に気づいたことです。売却ありきでは相談者が得するメリットがあまり感じられませんでしたが、転貸できるなら中長期的に見ても相当な収益化可能と思われました。価値がないと思われていた空き家でも賃料収入を得られるという実績をつくることができれば、将来の建物売却の際は、今よりも断然有利になります。

1年買い手がつかない建物が収益力ある価値ある建物に生まれかわることになるからです。

結果は年間200万超の収益化に成功

結果としては、地主さんに転貸承諾をいただくことができ、借り手を探す方向に全力で舵を切りました。

私の市場予測の読みの通り、広告してから1週間で借り手からの問合わせが3組入り、速攻で申込みとなりました。

1年間ただ借地料を払っていただけで収益0だった空き家が、あっという間に年間200万を超える収益をあげる不動産に変わりました。

相談のあった今年の6月の時点では、最悪、自費で建物解体で土地の明け渡しも覚悟した相談者ですが、7月末には借り手が見つかり、借地料を差し引いても年間100万以上の利益を確保することができるようになりました。

お客様の問題解決の肝となる3つのポイント

  1. 正しい現状認識
  2. 的確な需要予測
  3. 利害関係の調整

今回は借地権が絡み、お客様が地主さんとの良い関係を築いていたこと、物件の需要予想がドンピシャではまったなどの要因もあり、結果としては大成功となり、お客様に大変に喜んでいただきました。

借地権だけじゃなく、売買でも賃貸でも、目の前の不動産取引の裏には、いろいろな利害関係が絡み、本当はシンプルな問題の解決を複雑にしていることが多くあります。複数の人間が関係する以上、正論だけで不動産取引が上手くいくわけではないところが面白くもあり、不動産屋としての実力が問われるところでもあります。

春日井シティ不動産は、ただ不動産取引をするだけでない、問題解決型の不動産コンサルティングによりお客様の収益の最大化を目指して実績をあげております。

もし不動産の収益のことでお困りのことがあれば、ぜひご相談ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

春日井シティ不動産株式会社代表。昭和48年生まれ。宅地建物取引士、不動産コンサルティングマスター、心屋認定リセットカウンセラー。妻・子5人の7人家族。強みは、不動産売買や管理だけでなく、地域の商店会やPTAや神輿会など地元の縁やつながり。春日井の不動産と暮らしと人の魅力をブログで発信。お困りごとは24時間365日対応します。趣味はラグビーとキャンプ。