不動産購入

【土地と道路の高低差】道路面より地盤が高い・低い土地の注意点

山本 直嗣

高低差がある土地は、造成や擁壁工事に多額の費用を要するケースがあるので注意!

土地を探すときのポイントとして、土地の高低差にも注意が必要です。この場合の高低差とは、土地と前面道路の高低差のことです。春日井の高蔵寺ニュータウンなど、道路から2m以上のコンクリート擁壁の上に建っている住宅など見たことはありませんか。

道路面より高い土地のメリットとデメリット

もし購入を検討している土地が、高台の更地など道路面や隣地との高低差がある場合、高台で陽当りがいいとか解放感があるというメリットもありますが、デメリットにも少し注意が必要です。道路と高低差があっても既に土留めブロックや擁壁が構築されている土地はいいのですが、前面道路よりも土地が高い位置にある場合、土が洩れたり崩れたりしないよう、住宅を建てるときにブロックの土留めやコンクリートの擁壁を構築しないといけません。

1m以内の高低差であれば、ブロックの土留めでも問題ありません。しかし、2mを超えるような高低差があると、土砂災害に強い法定基準を満たすコンクリート擁壁で構築する必要も出てきます。土地購入代金以外に高額な造成工事費用が別途必要となります。

道路面より低い土地やがけ下の土地にも注意

道路面よりも低い土地にも注意が必要です。土地よりも高い位置にある隣地や道路から雨水が流れ込んでくる形状の土地だったり、車の乗り入れに支障が出る場合もありますので、土を入れて土地のかさ上げをする必要があります。また逆に、隣地がこちらの土地よりも2m以上高い位置にある、つまり、自分の土地がいわば崖下にある状態ある場合、崖から一定の距離離さないと建築できないなどの、「がけ条令」という制限がかかり、住宅の配置や基礎などの建築計画に大きな影響が出る場合もあります。

まとめ

高低差のある土地を検討する場合は、コンクリート擁壁をくむのにも、数百万など高額な工事費用が掛かるので、土地の売値が安くても、そのあたりも予め想定して予算を出しましょう。道路面と高低差がない土地はその点については心配ありませんが、土地を見ただけの段階では、どのような土留めや擁壁を組めばいいのかわからないと思います。建築を検討している住宅メーカーさんがいれば相談してアドバイスをもらってください。高低差だけではないですが、想定外の思わぬ追加工事の予算で悩まないように、事前によく土地の調査を不動産屋さんと住宅メーカーさんにもお願いしておきましょう。そうすればスムーズな土地探しができると思います。

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